リミッティ来日公演

「ライの母」シェイハ・リミッティがついに明日、来日ライブ。
無事に来日できるのか? なにせ高齢、80歳だ。
日本で発売された唯一のCD『シディ・マンスール』は1994年、70歳のときだった。
オーヴァーワーク気味のサウンドにまるで負けていない、迫力ある声、意志のみなぎり、熱気、強度に圧倒された。
『シディ・マンスール』発売後に、音楽雑誌『ラティーナ』にリミティ(当時はそういう表記だった)のインタビュー記事が載った。
パリのアラブ人街の安アパートに住み、持ち歌を「ライ」の新世代の歌手に盗作されるなど、経済的にも名誉にも恵まれていない、「悲惨」(インタビュアーの言葉だ)な暮らしに触れていた。
その中で特に印象深かったのは、リミティの曲を自作と偽り(音楽協会的なところに)勝手に登録してしまったシェブ、シェバたちに対する激しい怒り、恨み、憎しみの発露だ。アラブ女性は恐ろしい、激しいと感じ入ったところだった。
エネルギーの絶対量がとにかく違うのだ。
それがマイナスの力に起因するものであったとしても、歌として現われるときは強烈なプラスの力として作用する。


絶対来てくれ、リミッティ!