2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

岩明均『ヒストリエ』第四巻(講談社)

なんと、いつ出るか出るかと待ちわびて、ひょっとして連載は中断しているのかと思っていた『ヒストリエ』の新刊を書店で発見。相変わらずおもしろい。リアリティがある、と言っても、古代ギリシャの実際に即しているかどうかはわからない。自らを文明人と思…

湯浅健二『日本人はなぜシュートを打たないのか?』(アスキー新書)

著者のHPで出版が告知されていたので購入。著者のいつものキーワードが横溢しているが、新味は著者のドイツ留学時代の経験が詳細に語られていることだ。その時に自らの日本人性に気づかされたことから、「日本人はなぜシュートを打たないのか?」という設問…

芹沢俊介・藤井誠二・氏岡真弓・向井吉人『脱「学級崩壊」宣言』(春秋社)

学級崩壊を積極的に評価しようという、おもしろい試み。現状の「学級」を解体しないことにはこれからの教育は見えてこないということ。もっともな議論。この本の出版は1999年だが、今の教育はどうなってるんだろう?

養老猛司『まともバカ』(だいわ文庫)

同じ文庫の『自分は死なないと思っているヒトへ』を先に読んで、そのつながりで読んだ。いつもながらタメになるなあ。文章も平易だし。「なるほど」とすんなり納得するよりも、これまで思いこんでいたことがあっさりひっくり返されてギョッとすることが多い…

フランク・ハーバート『デューン 砂漠の異端者』(ハヤカワ文庫SF)

実に久しぶりに読んだデューン・シリーズ。今回はこのシリーズの名物の一人であるベネ・ゲセリットが主役。ダンカン・アイダホのイキのいいゴーラも、砂漠に戻ったかつてのアラキスに現われた、砂虫を操る少女シーアナも、ここでは脇役でしかない。もう一つ…

『誰も知らない』(是枝 裕和)

DVD。間延びしている。いい話にしようとしすぎている。終盤に出てくる(予告編で耳に馴染んだが、映画ではこの部分しか出てこない)「ちょっといい感じ」を狙った歌にしても。この映画の元になった「実話」では長男が妹を殺しているが、この長男と関わった人…

日出処の天子

山形浩生の『新教養主義宣言』文庫版を読んでいたらこの作品のことをえらく褒めている文章にぶつかり、そう言えば最後までキッチリ読んでいなかったような気がして中古の文庫本を購入して通読したのだが、冒頭の刀自古のかわいらしい走り、池から這い上がっ…

未来少年コナン

リアルタイムで毎週ハラハラしながら待ちきれない思いで見て以来、いったい何年ぶりに観ただろう? DVD全7巻全26話。これを越えるアニメーションは決して現われないだろうが、もちろんちっとも残念とは思わない。「未来少年コナン」があるのに、ほかに何を望…