2004-09-01から1ヶ月間の記事一覧

風の王国

五木寛之『風の王国』(新潮文庫)。「サンカ」について書かれた小説だというので読んでみた。力作。作者はあとがきで「この小説は、作者の見聞と想像にもとづく創作であり、実際のいかなる団体や人物とも関係がありません」と書いていて、いわゆる「サンカ…

IZO

シアター・イメージ・フォーラム。三池崇史『IZO』。う〜ん? どうにかすればもっと面白くなったのでは? これほど大掛かりな仕掛けにしなくても、同じことは表現できたろう。趣向に凝ったせいで、かえって焦点がぼやけた感じ。この人の映画は初めて観たが、…

マトリックス

『マトリックス』『マトリックス リローデッド』『マトリックス レボリューションズ』。DVDで三作続けて観る。続けて観させる力はある。迫力のある映像、スリリングな展開、飽きさせない。とは言え、なにやら怪しげな結論だが。最後のほうはただの戦争映画に…

ジャクリーヌ・タイエブ

中野の中古CD屋でWORLD棚を引っ張り出して眺めていたら、見覚えのある顔が現われた。ジャクリーヌ・タイエブだ。日本盤のCD、『ロリータ・チック'68』のCD本体に使われている写真と同じものだ。 CDのタイトルは『the complete masterwaorks of The French Ma…

人生途上旅途上

『人生途上旅途上』(自然食通信社)。一人芝居をしながら全国を行脚しているという、下北は関根浜出身の役者、愚安亭遊佐のエッセイ集。同じ下北の出身なのに、この人のことは全然知らなかった。とは言え、何年か前、下北半島の付け根にある六ケ所村の原子…

デビルマン

有楽町国際フォーラム。那須博之監督「デビルマン」。試写会の招待券が当たったからとデビルマン好きの友人から誘われたので行ってみた。 ひどい。ひどすぎる映画。これほどの駄作は予想だにしていなかった。テレビの戦隊ものレベル。子供だましですらない。…

ペット

鬼才・三宅乱丈がスピリッツに連載していた長編マンガだが、スピリッツはしばらく手にしていないわたしはこんなマンガがあることを全然知らなかった。中野まんだらけにブラリ立ちよってなにげに本棚を眺めていたら、この『ペット』の1〜3巻がおいてあったの…

ゲンダーヌ

田中了+D.ゲンダーヌ『ゲンダーヌ ある北方少数民族のドラマ』(徳間書店)。苦難に満ちた、著者ゲンダーヌ氏の半生だが、あまり苦渋を感じさせないのは著者のおおらかな人柄のせいもあるだろうか(執筆はほとんど田中了氏であるらしいが)。少年時代の思い…