2008-01-01から1年間の記事一覧

『キル・ビルvol.1』(クエンティン・タランティーノ監督/2003年/アメリカ)

いやあつまらないつまらない。ギャグならギャグで一向に構わないのだが、それにしてはプロットが時にシビアで、バランスが著しく崩れている。見せる技術は普通にある。アクションシーンも退屈はしない。おもしろいシーンの連続だ。しかし、驚きが一切ない。…

『SAW』(ジェームズ・ワン監督/2004年/アメリカ)

序盤は謎解きゲームのような展開で期待させたが、登場人物が次々と増え、舞台があっちへこっちへ飛んでいくあたりからドタバタした印象に。最終的につまらないのは、犯人にこれだけのことをする動機が希薄だからだろう。続編があるらしいが、たぶん見ない。

『エコール』(ルシール・アザリロヴィック監督/2006年/ベルギー・フランス)

なんじゃこれ。設定は謎めいているし、解決されない謎も多いが、最後にはどうでもよくなってくる。解決しなければいけない謎ではないからだ。ロリコン映画? とは言え、少女たちの姿(むしろ幼女のほうが多い印象だが)を、予告編や紹介文で見るほど美しく描…

『ダークスター』(ジョー・カーペンター監督/1974年/アメリカ)

SFXにしろ、宇宙船内部の生活にしろ、非常に貧乏ったらしい映画で、大いに笑わせてくれる。エレベーターからの脱出シーンがいやに盛りあがるとか、登場する異星人があまりにもチープだとか、いろんな意味でバランスが崩れた作品だが、サービス過剰気味の昨今…

『ファンタスティック・フォー』(ティム・ストーリー監督/2005年/アメリカ)

原作のコミックは知らないが、ご都合主義的なアホらしいアイディアが楽しい。ただ、元の姿に戻るための研究に入る時点からストーリーは停滞気味。アメコミの映画化は盛んだが『サンドマン』はどうなんだ? ストーリーはクォリティが高いが、絵には今ひとつ魅…

『キス・オブ・ドラゴン』(クリス・ナオン監督/2001年/フランス・アメリカ)

派手な銃撃、暴力シーン、ジェット・リーのジャッキー・チェンばりのカンフー・アクションがあるにもかかわらず、主人公の寡黙さ、内容の暗さがあって妙に地味な印象。ヤク漬けにされたアメリカ人娼婦と、人質にされていた娘の再会によって、めでたしめでた…

でぃーぶいでぃー

今月レンタルして見たDVD。ハズレばっかり。『ダークスター』が唯一の収穫。

本日発売のテレビブロス

川勝正幸氏のコラム「Too Old to ROCK'N'ROLL Too Young to Die」の冒頭に、ジェイムス・テイラーという人が自身のアルバム『ワン・マン・バンド』('70)に寄せたという文章の一節が紹介されていた。「不思議なのは、現代のポピュラー・ソングというものが…

ジャスミン・デラル『ジプシー・キャラバン」(2006年/アメリカ)atシネ・アミューズ

スペイン、ルーマニア、マケドニア、インドの四ヶ国五バンドの六週間にわたるアメリカ・ツアーを追ったドキュメンタリー。元気だった頃のタラフのニコラエ爺さんを見ることができたのはうれしかった。マケドニアのエスマは以前のCDで見たときよりも一層ふく…

アクレサンドル・ソクーロフ『モスクワ・エレジー』(1986・1987年/ソビエト)atユーロスペース

タルコフスキーについてのドキュメンタリー。こっくりこっくりしながら見たので、内容はよく覚えていない。タルコフスキーが生涯の各場面で実際に住んでいた家を訪問したところを除いてはほとんど既存のフィルムを使っているので、映像的なおもしろさはない…

アクレサンドル・ソクーロフ『痛ましき無関心』(1983年/ソビエト)atユーロスペース

バーナード・ショーの戯曲「傷心の家」は以前に読んだことがあるが、すっかり内容を忘れてしまった。とは言え、この映画が原作からかけ離れているということだけはわかる。こっくりこっくりしながら見たので、内容はよく覚えていない。奇矯なドラマという意…

M捨てのぱふゅーむ

ミュージックステーションを見るのはおそらく、ダウンタウン『ごっつええ感じ』メンバーによる「エキセントリック少年ボーイ」以来のことだ。以前からおもしろいと思ったことはなかったが、改めてそのつまらなさに愕然とした。一体どういう層にむけて作って…

石川浩司『「たま」という船に乗っていた』(ぴあ)

図書館の開架棚にあって文字組がゆったりとして割とすぐに読めそうだったので椅子に腰かけて読みはじめたら面白くて面白くて一時間半で読了した。石川浩司はやっぱりパフォーマンスだけでなく一人物としてすばらしい。汗を掻くから初めからランニング。髪を…

アニメ『電脳コイル』(監督・脚本:磯光雄/NHK教育TV)

Perfumeの記事を読むためにblog「小心者の杖日記」をときどきのぞいていたが、そのなかで熱烈にプッシュされていたので気になっていた。見てみたい、と思っていたら、教育TVで再放送がはじまったが、そうと気づいてスイッチを押したら既に初回の半分が過ぎて…

ジョン・ブラウン『ダ・ヴィンチ・コード』(角川書店)

ベストセラーをようやく読んだが、いやあおもしろいおもしろい。知的興味をかき立て、たっぷりエンターテインメントしている。ヴァチカンやオプス・デイがものものしく登場した割に、こじんまりとした結末になった感はある。背後に壮大な陰謀が隠されていた…

萩尾望都『ポーの一族』『スター・レッド』『銀の三角』『トーマの心臓』

実家に萩尾望都の旧作があったので暇にあかせて読み返した。『ポーの一族』はエドガーとメリーベルの話は最高にすばらしいし、エドガーとアランの話もエピソードとしてはおもしろい。ただ、それ以降は絵柄が変わったことがあったり、設定に無理が生じている…

ハリイ・ハリスン『銀河遊撃隊』(ハヤカワ文庫SF)

軽く読める冒険SFを読んでやれと思って借りたが、おもしろくない。おもしろくしようと務めているのはわかるが、まるで楽しめない。挫折。

グレッグ・ベア『凍月』(ハヤカワ文庫SF)

グレッグ・ベアをなにか一冊読んでやれと思って一番薄いこれを読んだが、ハードSFの体裁を取りながら、政治に関する態度が主題になっている。前書きで、合衆国には政治的なものに対する不信感が強く、なにがあってもほかのだれかが責任を取ってくれると信じ…

ロバート・J・ソウヤー『イリーガル・エイリアン』(ハヤカワ文庫SF)

それにしてもおもしろい。スラスラ読めて飽きさせない。読みはじめるとやめられなくなる。実のある一級品のエンターテインメント。ソウヤー作品はこれまで『占星師アフサンの遠見鏡』『ゴールデン・フリース』『さよならダイノサウルス』『ターミナル・エク…

SF何冊か

帰省するので図書館からSFを何冊か借りた。SFはしばらく読んでなかったんで、なにを買えばいいのかわからなかったのだ。結局読んだことのある作家ばかりになったが。