2007-08-01から1ヶ月間の記事一覧

帰省

帰省 えきねっとで予約したはずが、みどりの窓口に行ったら帰りの切符しか予約されていないというので、改めて行きの切符を予約したが、すでに指定席は相当埋まっており、結局東京駅を1656 に出発する便しかとれなかった。下北に着くのは大湊線で最終になる2…

三宅乱丈『イムリ』1・2(エンターブレイン)

まさかのSFファンタジー。まだ全体像が見えてこないが、念入りに考え抜かれた世界観、複雑な人間関係、権謀術数。おもしろい。続きが楽しみ。

五十嵐大介『怪獣の子供』1・2(小学館)

それにしてもこの画力は圧倒的だな。光、陰、温度、湿度、空気・・・感覚の感じるあらゆるものをまるごと捕らえようとするかのような描線。その場に一気に連れていってくれる。ものの見方を変えさせるほどの力がある。身近にある景色をより魅力的にリアルに…

五十嵐大介『カボチャの冒険』(竹書房)

カボチャって猫の名前だったんだな。『リトル・フォレスト』では女性を主人公として、自身の実体験を反映させた著者の実際の生活の一端が垣間見れて興味深かった。

疋田智『自転車生活の愉しみ』(朝日文庫)

ドイツ、オランダの自転車優先の町づくりはたしかにスバラシイ!

スペンサー・ジョンソン『チーズはどこへ消えた?』(扶桑社)

四人のキャラクターを当分に描いているわけではないので、小説としては公平ではないな。著者は明らかに小人ホーの立場に立ち、必要な結論に導こうとしている。簡潔で力強く、素直に心に訴えかけてくるので、それは成功しているのだが。小人ヘムの優柔不断、…

池田香代子再話C.ダグラス・ラミス対訳『世界がもし100人の村だったら』(マガジンハウス)

先の『荒野の宗教 緑の宗教』に対する一つの回答、決意表明とも言えるべきものか。「恵まれています」「裕福です」と挑発的な言辞が並ぶ終盤は先進国の読者を責めているかのような観がある。しかし、そこで後ろめたさを感じたところで、出てくるメッセージが…

久保田展弘『荒野の宗教 緑の宗教』(PHP新書)

ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の唯一神教三教と、インドのヒンドゥー教、仏教を比較したもの。筆者は「緑の神学」である肯定神学、日本に根付いたような神仏習合の思想に希望を見出している。厳格で他者排他的な一神教の内部から、今のところ希望の光は…

アルフレッド・ベスター『虎よ、虎よ!』(ハヤカワ文庫SF)

ジョウント効果に基づいた世界を見事に作りあげているとは言えるが、ジョウント効果をメインテーマとした作品ではないのが不満か。ストーリーが性急すぎ、場面場面が十分に咀嚼し切れていない観がある。主人公ガリー・フォイルの復讐心、執着、怒りもうまく…

アルフレッド・ベスター『分解された男』(創元推理文庫SF)

文章の密度、迫力、リズム感はすばらしいな。スピーディーな展開で最後まで飽きさせない。希代の悪役であるはずのベン・ライクが直接自分で手を汚すのが、やや違和感。派手な重火器がドンパチする最近のSFアクション映画を見慣れた目には、アクションシーン…

最近読んだ本

まさかまさかの思ってもみなかった邦訳『ゴーレム100(乗)』を読む前に、アルフレッド・ベスターをおさらいすることにした。