スペンサー・ジョンソン『チーズはどこへ消えた?』(扶桑社)

四人のキャラクターを当分に描いているわけではないので、小説としては公平ではないな。著者は明らかに小人ホーの立場に立ち、必要な結論に導こうとしている。簡潔で力強く、素直に心に訴えかけてくるので、それは成功しているのだが。小人ヘムの優柔不断、臆病、マイナス思考をしっかり描いたとしたら、それを肯定していると受けとられてもしょうがないだろうからな。