「メン・アット・ワーク」(イラン/2006/75分/監督:マニ・ハギギ)

スキーに出かける途中の中年男四人が、断崖の手前に突っ立っている岩を見つけて、それをなんとか下に突き落とそうと悪戦苦闘、妻や元妻、通りすがりの人たちも加わって、ジタバタする話。キアロスタミが原案、というのが冒頭と最後の部分だけということが、監督を交えたティーチインで判明。あんな細い岩があれほど頑強なわけがないし、それをテーマにこれだけの時間持たせるのがそもそも無理。いろいろドラマをまじえて飽きさせない工夫をしているが、蛇足の感はまぬがれない。十分くらいの短編に仕上げた方がよっぽど印象深くなったろう。