ユイの新作と林亮君

マレーシア華人歌手の新星である林亮君(リン・リョンクァン)のCDだが、どうやら福建語では歌っていないようだ。往年の中華歌謡を思わせる艶やかな風情。見た目はまだまるっきりの少女だが(1989年生まれ。十五歳だった)、歌は結構大人びている。残念ながら、かつての福建歌謡少女歌手、シャオ・フンフン、ツァイ・コーリー、ホウ・メイイーの後継者といった感じではないが、これはこれで楽しめる。
タイのルークトゥンのかつての新星、ユイの新作CDは、ジャケ写は「うわあ大人になったなあ」という感じであるが、内容はそれほど変わった印象がない。純粋なルークトゥンと呼ぶのはためらわれる、(やはり)かつてのプンプアン風のポップスだ。明るく溌剌として、何歳になってもお子様っぽい。まあ、わたしは好きですが、なにかひとつ突き抜けるものが欲しいところではある。