2006-11-29から1日間の記事一覧

フィリップ・ゴーレイヴィチ(柳下毅一郎訳)『ジェノサイドの丘 ルワンダ虐殺の隠された真実』上下(WAVE出版)

映画『ホテル・ルワンダ』の記憶も新しい、ルワンダ大虐殺についてのルポルタージュ。隣りあって暮らしていた隣人、職場の同僚、学校の先生、かかりつけの医者、いつも買物をしている商店の主人、町長、牧師が、集団で殺人者になってしまうという衝撃的な事…

フォン・フランツ『永遠の少年』(筑摩書房)

とびとびで読んでやっと読了。それにしても手厳しい本だ。いちいち耳に痛いことばかり。「ごもっとも」「その通り」「ごめんなさい」と納得しつつ、永遠の少年性に由来するあらゆることが否定されているような気にもさせられる(もちろん、そんなことは言っ…

朱川湊人『白い部屋で月の歌を」(角川ホラー文庫)

二編収録されているうち、最初の「白い部屋で月の歌を」は第十回日本ホラー大賞短編賞受賞作。ていねいな書きぶり。最大の難点は人形がこのような端正な文体を駆使している必然性がまるでないことだ。ネタが割れてしまえば、えらく不自然。次の「鉄柱」もけ…

読書

ここ一週間ばかりに読んだ本。