『食べよ、これは我が体なり』(ミケランジュ・ケイ/ハイチ/2007/105分)

ついでついでで観た映画。内容紹介を読んで気にはなっていた。「ハイチ系のミケランジュ・ケイの衝撃的な長編第一作。登場するのは白人の老婆とその娘、子供たちと黒人召使。幻想的な表現が見る者を圧倒する。トロント映画祭で上映」。ああ、しかし、こんな映画だったとは。冒頭の空撮には歓喜低所得者住宅街を延々と映し、山間部に飛んでからは狭い道路(というか天然の谷か)をどんどんと辿って、いったいどこへ行くのか? と大いに期待させておいて、これだ。ハイチ独特のアフリカ成分たっぷりな踊り、パーカッション、歌は迫力があった。チープなバックトラックにのせた執拗なループはCDがほしいくらい。気持ちよく眠りに誘われたのはそのせいもある。もうちょっとエンターテインメントしてはどうかと、いらぬお節介を焼きたくなった。